『ミシュランガイド京都・大阪2025』に掲載された大阪エリアの焼鳥店は全7店で、一つ星獲得が3店、ビブグルマン獲得が1店、セレクテッドレストランが3店だった。昨年2024年の大阪エリアの焼鳥店の掲載は全9店だったので2店減少した。
焼鳥 市松| 北区
✿

火遊びをコンセプトに、火入れと仕立てに趣向を凝らす。変化に富み、意外性のある焼鳥が楽しい。手羽先は薪焼による燻香が広がる。ホロホロ鳥の揚げ焼きは天ぷらから発想を得た。鴨は炭火で焼いて餡かけに。チキンパテ、果実の串をコースの合間に交えてくる。予測できない流れに面白さがある。
MICHELIN Guide (2025)
詳細は下のリンクより
鳥匠 いし井|北区
✿

和の意匠が凝らされ、折敷が整然と並ぶ空間は割烹店さながら。主人は会席の経験を随所に生かす。扱う銘柄鶏は、身がやわらかく味が濃い。振り塩を控え、軽やかなタレで持ち味を引き立てる。胸肉のおかき揚げ、鶏そぼろの炊き込みご飯も日本料理の発想から。鶏を巧みに操る「鳥匠」の屋号に納得。
MICHELIN Guide (2025)
詳細は下のリンクより
焼鳥 とり泉|北区
✿

コースターに記した「日本鶏」。古来の鶏を指し、外来種と掛け合わせていない唯一の地鶏に誇りを持つ。一羽を食べ尽くすのがコンセプト。希少部位も二人で分かち合う。予約は二名からの理由がここにある。鶏肉のコクを最大限に生かすためタレはない。生産者への敬意と焼鳥にかける情熱が伝わってくる。
MICHELIN Guide (2025)
詳細は下のリンクより
あやむ屋|福島区
Bib Gourmand

独学で培った技術と感性による焼鳥。部位ごとに味付けを変え、一串ずつ小皿に盛る。塩を使い分け、醤油たれは洋酒を加えて複雑味を持たせる。むね肉はおろしポン酢や西洋わさび、軟骨にはスパイスを合わせるのが面白い。おまかせは食感や風味に抑揚をつけて供し、単品は好みの味付けを注文できる。
MICHELIN Guide (2025)
詳細は下のリンクより
北新地 しえん|北区
Selected Restaurants
九州の地鶏を扱うコースのみ。筋肉質かつ、味が濃く、噛み応えがあるのが特徴。最初に供される前菜や煮物椀は、日本料理店と思わせるほど端正な仕上がり。イタリア産チーズで隠されたズッキーニは、まるで純白の雪景色。手羽は骨を一本取り除き、食べやすくする気遣い。締めは白いご飯に心が安らぐ。
MICHELIN Guide (2025)
やきとり 松里|北区
Selected Restaurants
かつて修業した「焼鳥市松」がこの場所にあった。郷里ということもあり、一文字ずつ合わせ「松里」と名付けた。旨みが凝縮した鶏のハムから始まるおまかせは、塩味から甘いタレ味へと移り濃淡をつける。口に入れた時のサイズ、噛み応えを考えた緻密な焼鳥。日本の食文化を再認識しながら味わいたい。
MICHELIN Guide (2025)
やきとり 松岡|中央区
Selected Restaurants
松岡弘起の創意に富んだ料理は、探究心の表れ。鹿児島の地鶏は丸鶏で仕入れ、寝かせて旨みを引き出す。塩とタレに加えて、自ら仕込む香味油を塗り、味の幅を広げる。献立は、串の合間に椀物や煮物といった鶏料理を挟む。締めは土鍋ご飯や鶏だしラーメン。新しさを求める発想と職人技が楽しみ。
MICHELIN Guide (2025)