『ミシュランガイド京都・大阪2023』が2022年10月7日に発売され、2021年セレクションから新しい評価指標として導入された「グリーンスター」が2023年セレクションでも発表された。
「ミシュラン・グリーンスター」とは
サステナビリティを積極的に推進している飲食店・レストランを評価するために導入された指標。
ミシュラン・グリーンスターは、持続可能な経営を実践している業界最先端のレストランに毎年贈られる賞です。ミシュラン・グリーン・スター」は、倫理的基準と環境的基準の両方に責任を持ち、サステイナブルな生産者やサプライヤーと協力して、廃棄物を出さず、プラスチックなどのリサイクルできない素材を減らしたり、サプライチェーンから取り除いたりしています。
これらのレストランは、卓越した料理と環境に配慮した優れた取り組みを兼ね備えたダイニング体験を提供しており、熱心なグルメとホスピタリティ業界全体にインスピレーションを与えています。
What is a Michelin Green Star and How Do You Earn One?
What is the Michelin Green Star?
The Michelin Green Star is an annual award which highlights restaurants at the forefront of the industry when it comes to their sustainable practices. They hold themselves accountable for both their ethical and environmental standards, and work with sustainable producers and suppliers to avoid waste and reduce or even remove plastic and other non-recyclable materials from their supply chain.
These restaurants offer dining experiences that combine culinary excellence with outstanding eco-friendly commitments and are a source of inspiration both for keen foodies and the hospitality industry as a whole.
https://guide.michelin.com/gb/en/article/features/what-is-the-michelin-green-star-and-how-do-you-earn-one
2023年グリーンスター掲載店
2023年にグリーンスターを獲得した飲食店・レストランは、京都6軒、大阪3軒だった。
京都
- 高台寺 和久傳(日本料理)
- 草喰 なかひがし(日本料理)
- 美山荘(日本料理)
- 室町 和久傳(日本料理)
- 丹(日本料理)
- 十五(蕎麦)
大阪
- 柏屋(日本料理)
- 寺田(日本料理)
- 雲鶴(日本料理)
The Chef’s commitments
グリーンスター掲載店シェフのコメントを紹介する。
転載元:『ミシュランガイド京都・大阪2023』
京都 2023
高台寺 和久傳(日本料理)
✿✿
私たちは、創業地の京丹後で無農薬栽培の稲作をします。料亭で供した蟹殻は水田にまき、養分として土に還します。田植えや稲刈りは従業員も手伝い、収穫した米は各店舗へ。地元に森を蘇らせるため植樹して「和久傳ノ森」を形成しました。
— Shinsuke TSURUTA
草喰 なかひがし(日本料理)
✿✿
人の身体と暮らす土地は一体という身土不二から、地の素材を尊びます。“食べられるものは食べ尽くす”を理念に、農家から未熟な野菜も引き取り廃棄を防ぎます。余った食材は大原の鶏舎まで飼料として運び、食の持続性を考えています。
— Hisao NAKAHIGASHI
美山荘(日本料理)
✿✿
長年私たちは自然に寄り添い料理を作ってきました。山の生態系に配慮しながら共存しています。野草、川魚、茸といった近隣の素材が主のため、フードマイレージも軽減されます。野山に自生する植物を摘むことで、真の旬を感じています。
— Hisato NAKAHIGASHI
室町 和久傳(日本料理)
✿
私たちは、創業地の京丹後で無農薬栽培の稲作をします。料亭で供した蟹殻は水田にまき、養分として土に還します。田植えや稲刈りは従業員も手伝い、収穫した米は各店舗へ。地元に森を蘇らせるため植樹して「和久傳ノ森」を形成しました。
— Shinya MATSUMOTO
丹(日本料理)
ビブグルマン
私たちは、創業地の京丹後で無農薬栽培の稲作をします。料亭で供した蟹殻は水田にまき、養分として土に還します。田植えや稲刈りは従業員も手伝い、収穫した米は各店舗へ。地元に森を蘇らせるため植樹して「和久傳ノ森」を形成しました。
— Yosuke YAMATE
十五(蕎麦)
ビブグルマン
自ら畑を耕し、蕎麦の実と向き合うことで、自然との共生へ導かれました。蕎麦殻、野菜の端材、だしがらの昆布と鰹節を堆肥化し、畑の養分として土に還元しています。食材の廃棄が限りなくゼロに近付いています。
— Akiya ISHIBASHI
大阪2023
柏屋(日本料理)
✿✿✿
私たちは、天然の魚介類が減少していることを危惧しています。そのため水産に関する研究機関と連携し、養殖魚の品質や付加価値の向上に取り組みます。「なにわの伝統野菜」の伝統や文化を継承するため、近隣の生産者との繋がりを大切にしています。
— Hideaki MATSUO
寺田(日本料理)
✿
自然の循環を利用する米農家と関係を深め、伝統農法を未来に繋げます。実践するのは、雨水が川へと流れる天水を活用した米作り。専用の棚田で栽培されたコシヒカリを料理に使います。また、実家から届く野菜は、環境に負荷をかけずに栽培したものです。
— Shigeru TERADA
雲鶴(日本料理)
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天然資源が枯渇している魚介類の持続可能性に努めます。環境負荷を極力抑えた養殖魚の生産活動や発信に協働。生態系を脅かす漁法で獲った魚も使いません。また「なにわの伝統野菜」を作る農家と関係を深め、大阪の食文化の継承に尽力します。
— Masaharu SHIMAMURA